第2回赤膚焼研究会(発掘品)
赤膚焼独特の釉薬
発掘された皿の裏面
急須
急須の裏面
|
第2回の赤膚焼研究会は山川均氏(大和郡山市教育委員会)の発掘調査による勉強会となりました。 西の京に於ける土器製作は、中世(特に後半期)においては「座」によって管理・運営がなされていた。 この座の中には土器作りに関係するものとして、火鉢座、土器座、焙烙座、瓦器座がある。なお、土器座の中には赤土器座、白土器座があった。
《今回の出土資料<》BR> @堺環濠都市遺跡SKT628SN-01 A貝塚市東遺跡SK-204 B桑名城下町 C薬師寺講堂江戸須弥壇 D若槻環濠
座の中でも「奈良火鉢」は代表的な商品である。 焼成は瓦質で、古い次期のものには平面形が輪花(花形)になるものがある。装飾としては、口縁部外面直下には菊花などのスタンプが押されているものが多い。 この奈良火鉢は、奈良、京都はもとより全国各地の主要な中世遺跡から出土し、当時名物として珍重されたことが知られる。 韓国の新安沖沈船は、1323年に中国寧波から博多に向かう途中で沈没した貿易船で、京都東福寺が施主であった。その引き上げ遺物の中に奈良火鉢が1点見られ、東福寺僧が愛用品として携帯したものと考えられる。 なお、奈良火鉢は近世の大和土風炉と系譜的に繋がる可能性もある。
2002/01/26 ヽ(▲〓ヽ)(ノ〓▲)ノ ケケケ
|